リクルート US Workshop 体験記 2-3. ボストン・石井先生問答編
この記事は、リクルートホールディングスが主催した 2WEEKS アメリカ横断Workshop 体験記の続きです。
はじめに
以前に記事を書いたのは約半年以上前だったと思います。 その間に、リクルート主催のUSワークショップがもう一回行われ、既に第3弾も決定しています。
ワークショップ第2弾のムービー。
今回はボストン、特にMIT Media Labで3/13に行われた石井裕先生との問答についてお話しします。
実はこの記事を書くと決意するまでに、かなりの時間を要しました。 なぜなら、自分の弱い面と対面し、さらけ出す必要があったからです。 今、やっと心の整理が付いたために、あのときのやりとりを思い出して書いてみようと思います。
石井先生との問答
続いて、石井裕先生(@ishii_mit)のプレゼンと討論に参加しました。 色んな人から「MITは厳しいところ」と聞かされていたが、この問答ではそれを実感しました・・・。
まずは、プレゼン。
- 激変する世の中を生き残るために何をするべきか?
- 高い視座を持て
- 地図ではなくコンパスを持て(by 伊藤穣一)
そして、石井先生のグループが研究を進める、タンジブルメディアの紹介。 100年後の未来を見据えて研究していることがアピールされていました。
問答その1
原発事故の報告書を読んだか?あったことを知っているのか? ほとんど手を上げない状況を見て、石井先生は一言。
「日本の未来は明るい。(苦笑)」
こんな感じで、基本的にプレッシャーを与える感じでの問答が続きました。
問答その2
石井先生の研究紹介では、100年後の未来を見据えて研究する重要性をアピール。
そのことに違和感を感じた僕は、質問してみました(正確に覚えていないのでだいたいで再現)。
「今苦しんでいる人に対する研究は無意味なのですか? 5年後に役に立たなくなる技術でも、今苦しんでいる人に適用できるのであれば、意味があるのではないですか?」
それに対する応答。
「君全然理解してないよ、僕の言っていること。そんなこと一言も言ってない。」
その後、「今苦しんでいる人に対する研究も価値がある」とのフォローをいただきました。 その瞬間、僕は涙が止まらなくなりました・・・。
プレッシャーからの途中退場
その後も緊張感のある問答が続きました。 その様子を見ていた僕は、突然息が詰まりました。嗚咽が止まらなくなりました。
どうしようもなくなった僕は、やむを得ず部屋を出て、椅子に座り休養することにしました。 本当はもっと石井先生と戦いたかったのですが・・・自分のメンタルの弱さを憎みました。
そのときに悟ったことは、「僕の精神力では、MIT Media Labではやっていけない」ということ。 色々な人から「MITは精神的に厳しい場所である」という話を聞いていたのですが、 それを体験することになりました。
当時はMedia Labに憧れていたのですが、その時点で入学してやっていくことは絶望的に難しいと思い、 何十分も泣き続けてしましました。
しかし、その挫折は必要な挫折なんだと思います。 石井先生ともっと議論したかったです。
その後のフィードバック
石井先生とのワークショップでは、最後に「自分を漢字4文字」で表せというワークをしたのですが、 Twitter経由でフィードバックを返していただけました。
【全者幸福】前陣速攻・一期一会 RT @sky_y: @ishii_mit リクルートワークショップの石井先生問答で途中離脱した藤原です。サインありがとうございます。4文字「全者幸福」のフィードバックを下さい。よろしくお願いします。— Hiroshi Ishii 石井裕 (@ishii_mit) March 25, 2014
MIT 2日目
(注)僕は体調がすぐれなかったため、一部のプログラムを休みました。
2日目。朝は簡単なMITツアーでした。 構内を見て回り、お土産屋さんにも行けました。
その後、Media Lab所長、伊藤穣一(Joi)との会話を少ない時間ですが行いました。
Sandy講演
この日は色々な講演があったのですが、印象的だったのはSandyの講演でした。 彼は「Social Physics」という学問を提唱しており、 それはビッグデータから人間の行動やアイデアの広がりを予測するものです。
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人間の行動がどうアイデアを広げるか、アイデアがどのように人間の行動へ変換されるか。 YouTubeでほぼ同じ内容のことは聞けますが、 直接Sandyに質問できるのはいい機会でした。
まとめ
僕がMIT Media Labを訪問できたのは、本当に嬉しかったです。 一方で挫折も味わいましたが、それは必要なことだったのだと思います。
USワークショップから1年経過し、 僕の今の病状でMIT含め大学院に入ることは無理な状況ですが、 学問に対して意欲が依然としてあることに気づきました。
近い将来にまた学問の道に行くというのが、今の夢です。