眠れない夜に花澤香菜『Opportunity』について語る
ご無沙汰しております。 なんとか確定申告が終わり、その件はゆっくり書きたいと思います。
そのご褒美として花澤香菜のアルバム新譜『Opportunity』を買いました。
(ご褒美を設定することは、かなり確定申告でも大切かもしれません(笑))
Opportunity(初回生産限定盤) (Blu-ray Disc付)
- アーティスト: 花澤香菜
- 出版社/メーカー: アニプレックス
- 発売日: 2017/02/22
- メディア: CD
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寝ようと思って寝れないのもあるので、雑にレビューというか、脳内垂れ流しをしてみます。
自分が声優楽曲にハマるプロセス
僕自身はいつのまにか声優楽曲を好むようになったのですが、その理由はやや複雑です。
整理すると
- 元々好きミュージシャンがいた
- 以前紹介したとおり、私はいわゆる「渋谷系」ポップ、あるいはそのフォロワーや周辺の音楽が好きです。
- 参考: 個人的 良かった曲 2016 - サードウェーブ系哲学的ゾンビ
- そのガチのミュージシャンを本気にさせる声と個性を持つ人が、声優さんに多い
- その声優さん向けにプロデュースされた楽曲が、結果としてとても良い
- そのうち声優ラジオを聞き始め、より「個性」(魅力、およびそのギャップ)を知る
- 普通に笑えるラジオが多いのでハマる
- この辺で、「アニソン歌手」というジャンル(Ray、TRUE、鈴木このみ、流田Projectなど)を知る
- 新しい声優さんを知ったり、新曲を知る機会が増える
- そのサポートメンバーが、やっぱりガチだったり隠れた才能だったりする - 以上をサイクルとして繰り返す
というわけで、沼です。
ガチのミュージシャンを本気にさせる歌手・花澤香菜
そういった経緯で、実は僕自身は花澤香菜のことを「歌手(あるいはラジオ『花澤香菜のひとりでできるかな』の人)」として比較的認識しています。
一方、通称「日本一忙しい声優」と呼ばれるぐらいに、若手〜中堅声優の中でも稀有の才能を持つ声優さんとしての方が有名でしょう。声優さんに詳しくない方も名前ぐらいは聞いたことがあるかもしれません。
透明感があり、柔らかいボイス。それはアニメだけでなく、数々のミュージシャンを魅力するのです。
その結果、どうなるか?
ミュージシャンからの「花澤香菜の声でぜひ歌ってほしい!」というラブレターが、楽譜や歌詞という形でやってくるのです。
一例として、『Opportunity』に参加したメンバーは
- 北川勝利(ROUND TABLE)
- アルバム自体のプロデューサー
- 過去に『星空☆ディスティネーション』もプロデュース
- ミト(クラムボン)
- デレステ楽曲『Flip Flop』の人
- 沖井礼二(TWEEDEES、元Cymbals)
- 以上の三人は、声優楽曲に度々提供しているが、サブカル寄りの音楽を好む人ならどこかで知るバンドの人だと思う
- 山崎ゆかり(空気公団)
- 秦基博
など。やや偏りがあるので「全然知らない」という人はいると思われますが、とにかく「ガチな人揃い」であることは間違いないです。
作詞家・花澤香菜
ところで、花澤香菜はこのアルバム『Opportunity』で、さらに別の顔を見せます。
同アルバムには『ざらざら』(シングルもあり)が収録されています。これは、
- 作詞:花澤香菜
- 作曲:秦基博
という、稀有な楽曲です。
せつなくなればせつなくなるだけ くやしいけど 生きてるって思う
ざらざらした 思い出の砂は でもどこかで 生きてるって思う
ちなみに、「なぜ秦基博なのか?」については、明確な経緯があるようです。
花澤香菜「ざらざら」インタビューによれば、『言の葉の庭』で自ら声優として演じた「ユキノ先生」を意識したとのこと。
私、歌詞を書くときは内側内側に入っちゃって、あまり明るい言葉をチョイスしない傾向にあるんです(笑)。自分の内面と向き合おうとすると、どうしても暗くなってしまう。
この「自分の内側」を捕まえる繊細な感覚と、言葉で表現する才能は、他の本業アーティストにも匹敵する才能だと私は確信しています。
(僕自身が、こういう「自分の内側」を描く作品が好きなのも大きいです。)
とりあえず聴け!
このアルバム『Opportunity』は、全曲試聴動画が公式に公開されています。まずはちょっとお耳を寄せてみてはいかがでしょうか。
良い音楽とともに、良い人生を。
藤原 惟