ポジティブにあきらめること―年の瀬の挨拶にかえて(1)
私にとって、今年は仕事面で大きな変化がありました。まずはその話を少し。
7月から会社に所属して働いています。ありがたいことにほぼリモートで働かせてもらっております。個人的にはコロナの影響もほとんどなく、めちゃくちゃ面倒見のよい方に恵まれています。
ところでこの雇用なのですが、実は普通の雇用ではありません。
私は2010年にうつ病の診断が下りました。それから10年経った今年、実は障害者手帳の精神3級を取得しました。 (のちに7月、自閉症スペクトラム症+軽度のADHD、という診断もつきました)
つまり、雇用というのは障害者雇用です。
リモート勤務なのも、実はコロナ云々の前に「出勤が大きな負担になる」という特性上の課題をマシにするため、という意味合いが強いです。
今年はなにか「脱皮」したような年でした。今まで自分をごまかしたり大きく見せたりしていたのが、だんだん等身大で「これでいい」と思えるようになった、そんな年です。
一番大きかったのは、自らの障害受容です。今までも「たぶん発達障害やろなー」という見立てはあったのですが、明確に診断が出てからの受容は急激でした。
「もう認めざるをえない」「能力に限界があることを認めるしかない」という一種の「あきらめ」がありました。
ただ、その「あきらめ」というのはポジティブで仏教的なニュアンスです。諦観、つまり「真理を明らかにする」「煩悩を捨てる」という意味の「明らめる」です。
もりもり煩悩だらけ、悩みも尽きないですが、肩の荷がだいぶ下りたように感じています。
※その2に続きます:おうちをつくること―年の瀬の挨拶にかえて(2) - サードウェーブ系哲学的ゾンビ
藤原 惟